1993年4月、世界最小の移動式画廊として、数多くの画廊が並ぶ東京・銀座の地で、老舗貸画廊「なびす画廊」前の路上にオープンした。ここでは、牛乳箱の内側を白く塗ることで生まれるホワイトキューブが画廊の展示空間に見立てられている。これは、作家に有料でスペースを貸し出す、貸画廊という日本独自のシステムへの疑問をユーモラスに表明したものとして始まった。作家自ら画廊主となった小沢は、これまでに数々のアーティストに発表の機会を提供し、街頭や店頭でも展覧会を開催している。95年12月にいったん閉廊するが、翌年の再考期を経て、97年には「新なすび画廊」として活動を再開する。その後は画廊まるごと海を渡るなど活動範囲を世界へ広げ、各国アーティストとのコラボレーションをつづけており、いっそう身軽に様々な人々と関わりながら展開をつづけている。 In April 1993, Ozawa opened the world’s smallest mobile gallery on the street outside the Nabis Gallery, a long-established rental…